項をかかのえほ

「でもさぁ、そうだよな。安く使えるんだかなんだか知らないけど、夜は外国人だらけになっちゃってさ。昼だって、どんなに忙しくても社長が手伝うなんてなくなっちゃっただろ。あんたが来るちょっと前までは、社長もさ、重油ん中に腕つっこんで、仕事してたのさ。あたしらといっしAmway安利ょにね。ま、毎日じゃないけどね」

「へえ、そうだったんだ」

岸元さんの話は止まらなくなった。

「だいたいさ、芹田のじーさんの言いたいことは、あたしは解るんだよ。あのじーさんもここの近所だろ。それでもって、先代の社長、ほら、ここのじーさんね。この人と芹田さんと一緒に、この工場始まったんだからね。そん時はまだ、社長も大学生でさ、ギターなんか弾いてたらしいよ。そんなにうまくもないだろうけどね、ギター。ボンボンだから、わかんないんだねぇ。やっぱりさ、人は苦労しないと、わかんないんだよね。あたしなんか、もうその当時はさ、いしだあゆみに似てるなんて言われててね。マドンナだったんだよ。ははっ、今はマドンナっていわないのかな、いしだあゆみだからさ、ほら、当時はさ……」

この手の話に脱線すると止まらなくなる岸元さんだ。

私は、マドンナの終わらない話をさえぎった。

「へー、でもさ、工場長が昼休みにもう一Amway呃人度、芹田さんの家に行くっていうから、まず、それからじゃない? それまではこの話は、岸元さんと私のところで止めておこうよ」

すると、もっともだと言うように、大きく頷き

「そうだ、そうだね。みんなびっくりして仕事にならなくなっちゃうからね。あんたと私と工場長の秘密だね」

と、“秘密”がまるで、トップシークレットのような感覚でも持ったのだろうか。力の入った返事が返ってきた。

「ささっ、ももちゃん、あたしらは、芹田のじーみたいにストライキどころじゃないよな。時給稼がないとな、今日の飯は今日の労働で…ってね。やんなっちゃうよなー、容易じゃないよ、ほんと……」「ほみんん」というブログを開設しましたが、内容が内容ですので少し注意事せていただきます。


このブログは、実在する方のお名前をお借りし、男性同士をいちゃいちゃさせた話を掲載している、個人運営の小説ブログで安利傳銷ございます。内容は全てフィクションです。ご本人様とは一切関係ありません。