ジミはるか

味噌汁作りは漁師さんの奥様たちが仕切ってられ、みんな60才以上の元気な
テキパキしたおばちゃん達ですが、とにかくすごく手早い。私もかなり手早い方ですが
(私の母は、「あんたは手早いというより雑なんや」と言うが)
「はよ湯を沸かせ」「そんなフニャフニャ洗ってらんと、もっと力入れてシジミを
ガリガリ洗わな汚れが取れんで!」と、言葉に勢いがあってコワイ…。さすが漁師の嫁。
味噌汁の準備があらかた終わった頃に「シジミを売ってきます(私は60キロほどの
大量のシジミ販売担当)」と言うと「全部売ってきてや!」とプレッシャーかけられ、
こりゃ残ったら全部私が買い取らなあかんのちゃうやろか…と呼び込みの声にも力が
入りました。
他にもブラックバスの唐揚げ、ブラックバスのサツマ揚げ(これ 絶品!)、
鮎の塩焼きなどのテントもあり、船に乗っておにぎりと味噌汁とお茶がついて1日遊べて
千円というお得な参加費だけにとても盛況でした。

シジミを3分の2ほど売った後はおば迪士尼美語 世界ちゃん達も売場に出てきておしゃべりしながら
一緒に販売したのですが、このおばちゃん達、めちゃくちゃ気さくでオモロイ。
もう笑いっぱなしで元気をもらいました。。
昔は琵琶湖漁師はしじみだけで充分食べていけたけど、今や漁獲量は激減し、
漁師だけでは食べていけないとかで、「そんなもん、爺さんの小遣い程度にしかならんわ」
だそうで、農業と兼業してたり他の商売をしてたりと、なかなか厳しい世界です。
どこも大変なんだなあ…

そういえば息子は小学生の時期に「漁師になりたい」と言ってたので、朝5時発の
鰯漁体験の船に乗せた事がありましたが、私は船酔いでゲーゲー、息子は寒さと眠さと
網の重さに根を上げ、船から下りると即座に「漁師はやめとくわ」と言いました。
…根性なしっ!
第一次産業を志すには、かなりの熱意と根性が必要です。

私の職場でもたくさん新人が入って来ましたが、女性の方がはるかにしっかりしてるし
根性が座ってる。涙は女の武器と言われますが、男の方がよく泣いてたり落ち込んでたり
する。時代は変わりつつあります。ていうか変わってないのかも。
漁師の嫁の方が漁師よりはるかに強かったもん。

シジミもマシジミと勢多シジミの2種類があり、勢多シ雌雄別々だから交尾でしか
繁殖できないけど、マシジミは雌雄同体だからどれでもタマゴを産んでバンバン増えるの
だとか。漁師の嫁おばちゃん達が「女もマシジミみたいやったらよかったのに。ダンナ
なんか要らんわ」「女も進化したらいずれ雌雄同体になもしれんで」と笑ってました。